結婚したくてなにが悪い?!

私の住んでいたアパートが取り壊しになる事になり、私は住処(すみか)を失う事になった。元々居候されて貰っていたが、大田さんの御好意で、そのまま同居させてもらう事になったのだ。

「俺もこれから忙しくなるし、そんなに部屋で顔合わせないと思うから、好きに使ってくれ?」
「それって…また帰って来ないって事ですか?」

また…女の人のところに行くのかな…?

「なに寂しい?」
「ちっ違います! 私が追い出したみたいで申し訳ないから…」
「ちょっと厄介な仕事押し付けられたんだ。だから遠慮しないで、ここに居ていい。あっ躰が疼いて寂しかったら、そっちも遠慮しないで連絡しろよ?」
「うっ疼きませんから!! 疼いても誰があんたなんかに…」
「アハハハッまぁ躰の事はともかく、何かあったら連絡しろよ?」

この人は何を考えてるのか分からない。
あんな事して(私の躰を火照らせて)次に会った時は、何も無かったかの様にいつもと変わらない態度だった。
私だけが気にして、ほんとバカみたいだった。




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