結婚したくてなにが悪い?!

事が終わり、彼の腕から離れようとすると、再び強く抱き締められる。

「もぅ…無理…」
「そんな顔で言われても、煽られてるとしか思えないけど?」
「・・・」

そのあとも何度か体を交え、互いに尽きそのまま、翌日まで眠ってしまった。

起きたのは由美からの電話だった。

「もしもし…」
『恭子、まだ寝てた?』
「えっ?…ううん。起きてる。」

隣で眠る彼を見ると、彼も目を覚ましたようで、電話する私をからかうかのように、頬にキスをし、体を触る。

「ちょっとダメだって!」
『え? 恭子誰かと一緒?』
「ううん。ひとりだよ! バカ」

大田さんにからかわれる中、由美とランチの約束して電話を切った。

「大田さん今日からの連休どうします?」
「なに? まだする?」
「違います! 疲れただろうから、自宅でゆっくりしたいだろうと、思っただけです!」
「ああ、久しぶりに何発も遣ったから、確かに疲れたな?」

バカ!どスケベ!

「慣れない研修講師や、長時間の運転で疲れたでしょ!って言ってるんです!」
「じゃ、今夜も、あんたの体で癒して貰おうかな?」
「はぁ? もうこんな事しませんよ! 変に誤解されても困りますから?」

うちの会社は社内恋愛禁止になっている。
今回の事は、ただ流されただけ、大田さんだって、あまりの疲れと、欲求不満で、頭がおかしくなっていただけ。互いなんの想いなどない。




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