結婚したくてなにが悪い?!
報告を兼ねて、早めの昼休憩を取ろうと、
一度太田さんの元へ向かった。
「太田さん!! あの人何なんですか!?」
「どうした? 何か言われたか!?」
「何かって色々です! 総師の息子だか知りませんが、失礼にもほどがあります!! もう少しで殴ってやるとこでしたよ!?」
「おい…バトラーだということ忘れるなよ? このホテルの運命はおまえに…」
「え? ホテルの運命ってなんですか?」
「いや、何でもない。食事だろ? 早くいけ!」
「はい! 何かありましたら呼んでください。腹ごしらえしたら、あのバカ王子の性格叩き直してやる!」
「はいはい。早く行かないと食べ損なうぞ? 確か今日は飛騨牛ハンバーグがあるとか言ってたぞ?」
「えっ!?飛騨牛ハンバーグ?? 急がなきゃ! 行ってきまーす!」
食堂へ急ぐ私へ「慌てると転ぶぞ?」と太田さんは声かけていた。
飛騨牛ハンバーグ食べれるなら
転ぶくらい何でもないわ!
待っててね?
私の飛騨牛ハンバーグ。ウフフ
つい今しがたまで、怒りを顕にしていたのに、大好きなハンバーグ、それも飛騨牛と聞いて、既に怒りを忘失してる私。
他人なら "子供か!?"と突っ込みたくなるが、うちの(食堂の)ハンバーグは絶品なのだから仕方がない。
我ながら現金なやつとは思う。