結婚したくてなにが悪い?!

「小野キャプテンお呼びですか?」
「あっうん。スイスのHホテルへの、インターンシップ制度がある事知ってる?」

聞いた事はある。優秀な人材を育てる為に設けている制度。スイスには名門ホテル大学が集結している。その為スイスのホテルは一流だと言われている。Hホテルはその中でも世界で一流と言われるホテル。そのHホテルのインターンシップに行く為には、厳しい条件をクリアーしなくてはいけない。ここ数年インターンシップに認められた者は居ないと聞いている。

「エントリーしてみない?」

小野キャプテンから渡されたのは、そのHホテルへのインターンシップ生としての応募書類。

「良い経験になると思うんだけど?」
「えっ私が?」
「うん。生田さんからの推薦、私からも推薦しておく」

生田さんが推薦してくれた…?
じゃ、さっきのプロポーズは・・・

「まぁ私達が推薦したからって行けるとは限らないけど、確率は高いよ? どう? やってみる気ある?」

「はい! やらせて下さい!」

「本社の選考審査は3ヵ月後、それ迄に出来るだけの事やりなさい。 私に出来る事は協力するから?」

「有難うございます。頑張ります!」

インターンシップに選ばれるには、英語は勿論、母国語以外に3ヶ国語を話せなくてはいけない。語学の他にも教養、世界に共通するマナーを身につけて居なくてはいけない。

私に与えられた時間は3ヵ月。決して多い時間ではない。だけど、生田さんや小野キャプテンが、私に与えてくれたチャンスを逃したくはない。

一つでも多くの知識を身につけよう。



< 149 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop