結婚したくてなにが悪い?!

帰り際に向けられた「お前頑張り過ぎ!」大田さんからのたった一言に心も体も癒やされ、熱いものが込み上げて来る。

彼の印象は決して良いものじゃなかった。
意地悪で自己中で、女誑しでイヤな男。
絶対この男には関わらない。
好きになんかならない。
そのはずだったのに…

「誰にも頼らない事と、強い事は違うぞ?」
「・・・・」

「俺に出来る事は何でもしてやるから」
「ありがと…」

「出来ない事もしてやる」
「え…?」
「だから、ひとりでなんでも抱え込むな?」

彼の言葉が嬉しい。
弟の婚約者への言葉と分かっていても嬉しい。




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