結婚したくてなにが悪い?!

『おいおい、こっちが名のる前に名前呼ぶなよ?おれおれ詐欺だったらどうするんだよ?』

「ウフフ…私は詐欺に合うような年じゃないよ?それに、今でも祐人の声、覚えてるよ?」

『え?』

「嘘。声を覚えてるって言うより、クセを覚えてるって言うのかな?祐人って電話かけるとき緊張するでしょう?それが出て、少しどもるんだよね?」

『マジか…カッコ悪ー!』

「私はカッコ悪いなんて思ったこと無いよ?」

『…ありがとう。あっ結婚するんだって?おめでとう!』

「…ありがとう」

『どうした元気無いな?』

「そんなこと無いよ?」

『なら良いけど、今度はちゃんと、自分を曝け出せよ?』

「え?」

『心に甲冑なんてつけず、相手に甘えろ?真っ裸の自分を見せてやれよ?俺は恭子の甲冑を脱がしてやれなかったけど?ほんと情けなくて悔しかった…』
祐人言われてハッとした。

祐人の事尊敬してたし、好きだった。彼と結婚したいと思ったのも本当。でも、祐人の言うように自分を曝け出す事は出来なかったかも…





< 170 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop