結婚したくてなにが悪い?!
「俺が悪かった。もう一度やり直さないか? もう二度と裏切らない!約束する。」
また?
何度目だろう…
こんなシュチュエーション。
また、そんな事言って、よりを戻しても、また、裕人は裏切るじゃん!
ううん。
裏切るとか、裏切らないとか、そんなのはもうどうでも良い。
裕人に対して、私はもう愛が無い。
やり直すなんてありえないし、考えられない。
腕を掴む裕人の手を振り払った。
そして「もう無理!」と、はっきり言う。
「結婚しよう?」
はぁ?
あり得ない裕人の言葉に絶句する。
付き合い始めこそは、結婚を前提でと言われたが、それ以降一度も結婚の話は無く、私がブライダル雑誌を見て話を振っても、裕人は鬱陶しそうにしていた。
「恭子結婚しよう?」
「・・・」
「お前結婚したかったんだろ?」
そう。
私は裕人と結婚したかった。
仕事に誇りを持ってる裕人と家族を作りたかった。
「したかったよ… 今でも結婚はしたい。 でも、相手は裕人じゃない!」
「どうして? もう他に男が出来たのか? 俺の事好きだったんじゃないのか? 誰だよ!? 同じホテルの人間か!?」