結婚したくてなにが悪い?!
第二の人生
どんな時だって、私は私でしかない。
ホテルマンになった時から、精一杯のおもてなしをしようとお客様に誓った。
結婚という夢を諦めた今、私は私の足で歩いていく。
一流のホテルマンを目指して…
穣さんとの結婚をお断りして、ホテルマンを辞めなくてはいけないかと思ったが、穣さんのお陰でこれからもホテルマンを続けて行ける。感謝とご恩に応えれるように頑張って来よう。
停止していた私のインターンシップも再動してもらい、行けるように穣さんが動いてくれた。彼には何から何までお世話になり、婚約パーティーの間際の逃避行にどれだけの人にご迷惑かけたか分からない。穣さんは全て大丈夫だと言っていたが、日本を発つ際、総帥の奥様であり、穣さんのお母様には、お詫びのお電話をさせて貰った。
お叱りを受けると思っていたが、寧ろ、お礼の言葉を頂いた。穣さんは、兄である大田さんへの僻みや妬みを反省し、経営学を学ぶ為、ニューヨークへ渡るらしいと教えて貰った。いずれ、兄を助ける時の為にと、言っていたらしい。
良かった…
きっと、穣さんの求めていた兄弟関係へと修復される。
いつか、あの兄弟が並ぶ姿が何処かで見れる事を私は願った。