結婚したくてなにが悪い?!
「そりゃー仕事が忙しいのは知っれますりょ?
秘書れすし、今まれぇの様に休みも取れないのも知ってます!れもれもれすね?私達まだ、結婚して1年経ってないれすよ?新婚じゃないですか!?セックスだって、彼がひりょになっれ数回れすよ?倦怠期の夫婦じゃありゃましいし!」
「真美さん、もう少し声を落とそう?」
こりゃーまずたかな…
こんなにお酒弱いとは知らなかったよ…
夫にほったらかされている者同士、呑んで憂さ晴らししようと、仕事終わりに、ホテルのバーに誘ったのだが、思っていたより溜まっていた様で、真美さんは大きな声で愚痴り始めてしまった。
「真美さん、そろそろ帰ろうか?送って行くから?」
「いりゃれす!もうりょっとのみまりょう?ほら、恭子らゃんも!」
これは無理だ…
斗真さんにも考えて貰わないと…
いつか生田さん夫婦に危機が訪れるよ?
電話を掛けようと思っていたところに、丁度よく私の携帯がなった。
あ、斗真さんだ!
「もしもし?」
『どこにいる?』
「何処って、貴方こそ何処よ?」
『俺が先にきいてる!』
「・・・バーに居ます」
『一人か?』
「いいえ、若い子と一緒です!旦那様が構ってくれないから、若い子に慰めてもらおうと思って私から誘った!」
『恭子!』
少し斗真さんを懲らしめてやろうとしたが、焦った声の斗真さんを騙し続ける事は出来ず、直ぐに嘘だと明かした。
「生田さんも一緒?」
『ああ、今、ホテルに着いたとこだ』
私達はホテルの一室に仮住まいしてる。
私の仕事の多さを考えて、斗真さんが心配してくれての事だ。
「真美さんが酔っ払っちゃって・・ごめんなさい。」
『分かった』
電話を切ると、柊真さんと生田さんは直ぐにバーへ迎えに来てくれた。