結婚したくてなにが悪い?!
確かに去って行く時の裕人の目が怖かった。だからといって、この人にこれ以上世話になる訳にはいかない。
じゃどこに行く…?
こんな時間から友達の家に行けやしない。
「すいません… じゃ、ビジネスホテルまで乗せて行って貰えますか?」
2、3日分の着替えを用意して、取り敢えずビジネスホテルまで送って貰う事にした。
数時間もすれば夜が明ける。そしたら由美も夜勤が終るし、由美の部屋に暫く居させて貰おう。
もし、由美がダメでも、それから他の友達を当たれば良い。
だが、彼が送ってくれたのは、ビジネスホテルではなくマンションだった。
「あの…ビジネスホテルに?」
「暫くうちに居ろ!多少なりとも関わってるからな?俺の知らないところで、何かあっては目覚めが悪い。」