結婚したくてなにが悪い?!

(パッシン!!)

「なにするんだ!?」
裕人は、叩かれた頬を押さえ、私を睨み付けた。

「いい加減にして!! そんな事したら私だって黙ってない! 祐人の事訴える! そうなったら、祐人だってホテルマンとして終わるよ? お願いだから私にそんな事させないで… 祐人からホテルの仕事奪いたくない。 私はホテルマンとしての祐人を尊敬してた。 ベルの仕事に誇りをもってる祐人が好きだったの… だから…」
「…仕事なんて… もう…どうでもいい。どんなに頑張ったって…俺はクルー止まりなんだ…」

クルー止まりって… なに!?
ベルの仕事に誇り持っていたんじゃないの!?

「大学時代の友達は、皆んな管理職や役付きになってた。 自分で起業して社長になってる奴もいる。… 俺はチーフもおろされて… 恭子と別れてからおかしくなったんだ!」

チーフをおろされた…?
チーフってなに?
チーフになってた事すら、私知らないし、聞いてない!?
まさかチーフおろされて、ただ拗ねてる…だけ?
でもってチーフをおろされた事を私のせいに…した?
それ八つ当たりじゃん!
私達が別れたのは、あんたの浮気だからね!?
ああっもう! 意味分かんなくなってきちゃった!




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