結婚したくてなにが悪い?!

「えっー!? 噂のバーテンと同棲してるの?」

私は大きな声をあげる由美の口を塞ぎ、周囲からの冷たい視線に頭を下げる。

「私(ひと)の話をちゃんと聞きなさい!」
どうしたらそういう話になるのよ!?ったく!

「同棲じゃなくて、部屋を借りてただけ! それももう終わり。 今日から自分家に帰る!」
「あーそれでその荷物か?」

そう。テーブルの下には、私のキャリーバッグが置かれてる。昨夜、祐人の事も片付いて、自分のアパートへ帰るつもりだった。

「良いじゃん? まだ出てかなくて良いって言われてるんでしょ? あんなシャワーも無いボロアパート、女が住む部屋じゃないって!」

確かにシャワーが無いのは不便だけど、家賃が安いから…

「次の部屋が見つかるまで、居させて貰えば?」
「そんな訳にいかないでしょ? 祐人の事も片付いて、なにも問題なくなったんだから、いつ迄も大田さんに迷惑かけられないでしょう?」
「まぁそうだね?」

私達は食事を済ませカフェを出た。




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