結婚したくてなにが悪い?!

ホテルのメイン玄関は人通りも多く、ロビーからもよく見える。いくら私達がホテルの従業員であろうと、こうしてメイン玄関へ降りれば、お客様として対応しなくてはいけない。

それを分かっていて、由美は面白がって、メイン玄関の車寄せにつけるようにしたのだ。

もぅ…だからサブエントランスにしようって言ったのに…

タクシーのトランクが開き、誰よりも先に坂下君が私の荷物を下ろしてくれる。そして、ロビーから出てきたベルに荷物を預けた。

ああ…災厄…




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