結婚したくてなにが悪い?!
大田さんに勝手な事され、アパートにも帰れなくなった私は、冷蔵庫から勝手に缶ビールを出し、ひとり愚痴りながら飲み始めた。
「何よ!?
みんな勝手な事ばかり言って!
私がナニ悪いことしたっていうのよ?
あんたは、鍵を変えに行ってくれただけじゃないの!?
なんで私の荷物運び出してるのよ?
勝手な事しないでよ!
どうして私が関わる男は皆んな勝手なの?
“俺と仕事どっちが大事なんだよ? ”っそんな事聞くなってんだ男が!
“寂しいから浮気した ”だぁ?
はぁ!? ガキじゃあるまいし、だからって浮気していい理由になるか!
“俺の事だけ考えて欲しい ”だぁ?
お前は何様だ?
世の中お前中心にまわってるんじゃないぞ!
女は若けりゃいいのか?
色々経験して、酸いも甘いも知ってるからいい女になるんだ!
30が三十路で31は紅白!?
じゃ!32は何だよ?
だいたいどうして、あの子達にあそこまで言われなきゃなんないのよ?
あんた達だって、直ぐに三十路にも紅白にもなるんだっつーの!
勝手に笑ってろ!
何も知らないガキがほざくな!
私だって何もしなかったんじゃない!
恋もしたし、女子力上げようと努力もした!
でも…結婚出来なかったの!
なにがイケないのよ…?
仕事も好きなんだもん…
仕事が好きなら、女の幸せ諦めないといけないの?
三十路だろうが…紅白だろうが…幸せになりたいって思っちゃ駄目なの…?
私だって幸せになりたい!!
結婚したくてなにが悪い!?
普通に幸せを望んでるだけじゃない?
なにがイケないのよ?」