結婚したくてなにが悪い?!
地下のごみ集積所へ向かって愕然とした。
嘘っ…
もうこんなにあるの?
「先輩… 」
あまりのゴミの多さに、平田マリは泣きそうな顔をする。
私だって泣きたいよ…
でも、やるしかないじゃん!
腕まくりをし「始めるよ!」と、言ってゴミ袋をひとつづつ開け探して行く。
くっ… どうしてオムツがここにあるの…?
だれだ!? 汚物は別だろ!!
たまにあるのだ。
子供のウンチをトイレに流さず、そのままオムツに包んだまま、ゴミ箱へ捨てる人がいる。
専用のゴミ箱ならまだ良い。だが、一般のゴミ箱へ捨てるのは辞めて欲しい。
ゴミをあさり始めて既に3時間が経った。
あー腰が痛い…
本当にここにあるのかな…?
平田マリも苦痛の声をあげている。
私は間違っているんじゃないだろうか…?
他に探すべきところがあるんじゃないだろか…?
このまま探し続けて見つからなかったら…
もう一度、長谷部様に話を聞いた方が良いのでは…
自分の行動に不安になってきた。
そんな時、勤務の終わってる筈のハウスキーパーの仲間達と、同期でベルの友田君が手伝いに来てくれた。
「皆んなどうして?」
「小野キャプテンが、『デートする相手のいない寂しい奴は手伝いに行け』って! あの人ホント人使い荒いからね?」とハウスキーパーの松本君が笑って言う。
他の仲間も同様に「仕方ないよね?」と笑う。
皆んな…
そして、友田君は「長谷川に聞いた。人数は1人でも多い方が良いだろ? 今度奢れよ?」と泣きそうな私の頭に手を置いた。
「うん! 有難う。」