結婚したくてなにが悪い?!
空港に着いたと宣美から連絡があり、一度自宅に戻り、ぬいぐるみを持ってホテルまで来てくれると言ってくれた。
「これでしょ?」
「これこれ! 宣美ありがとぅ❣️」
宣美に抱きつき、全身で感謝を表現しキスまでしようとしたが、流石にキスだけは拒まれてしまった。
「この借りは高いよ?」
「はい! 分かっております!」と宣美に敬礼した。
これで二人の絆が作られれば嬉しい。
夕方、遊園地から帰るエミちゃんを迎え、預かっていたぬいぐるみを手渡した。
包帯の巻かれたぬいぐるみを見て、悲しそうな顔を見せていたエミちゃんだったが、一緒に包帯を取り、怪我が治っているのを見て、エミちゃんは満面の笑顔を見せてくれた。
「お姉さん、ありがとう!」
「どういたしまして? これからもお友達と仲良くして上げてね?」
「うん!」
「本当にありがとうございました。エミちゃんのこんな笑顔久しぶりに見ました。」
「あの…少しエミちゃんとお話しするお時間頂けませんか?」
他人の家庭の事に口を挟んだり、いちホテルマンの私が親子の絆を作る手助けをしたいと考えてる事事態、差し出がましい事だと、分かっている。
でも…エミちゃんには幸せになってもらいたい。