強引部長の独占ジェラシー
何度、自分に言い聞かせても好きだと思ってしまう。どうせなら、放っておいてくれれば良かったのに。
もう期待なんてさせないで、欲しいのに。
「部長には……関係ないじゃないですか」
私はつぶやくように言った。
「何?」
「私だってそういう気分の時もあるんです!」
「男と遊びたい気分か?やめておけ、お前には向いてない」
「そんなこと、勝手に決めつけないでください!どうせ私が出来ないってバカにしてるんでしょ」
「川島。酔いすぎだ、頭を冷やせ」
部長から伸ばされた手はパシン、と振り払った。
「そうやって……部長はいっつも無かったことにするんです。でもそのクセいつも私の目の前に現れる。ズルいんです……いっつも、いっつも」
「川島、」
「そうやって言うなら……部長が相手して下さいよ。アソビでいいです。傷付いたっていい。大事にしてくれなくていいので……」
ーーダン!!!
私がそこまで言った時、部長は私のすぐ横にある壁にドンっと手をついた。
「川島がそんなこと言う奴だとは思わなかった。ガッカリだ」
その目は見たこともない冷たさを放っていた。
ああ、これでもう部長に嫌われた。