強引部長の独占ジェラシー
私はくす、と笑った。
さっそく冷蔵庫から使えそうな食材を取り出し、買い物をしたものと合わせてキッチンに置く。
野菜は洗って、皮をむくのを部長に手伝ってもらいつつ、一口サイズに切ってまな板の隅に置いて……と、していたところで、部長が関心したように言った。
「さすがお手伝いさんだな」
「もう……!そろそろ昇格させてくれてもいいじゃないですか……」
むっと口を尖らせれば、部長はそれもそうだな、なんて言って笑う。
やがて興味の矛先は味噌汁の鍋に移ったようで、部長はまじまじと見なから聞いて来た。
「味噌汁、ダシからとってたのか?」
「はい……やっぱりそっちの方が美味しいんですよね」
「通りで同じものが作れないわけだ」
「ふふっ、練習すれば出来ますよ」
それから味噌汁を一緒に作り、部長にやってもらっている間にスーパーで買ってきた食材で和風ハンバーグを作った。味噌汁とハンバーグとほうれん草のソテーが揃うと、ご飯をよそいテーブルに並べる。
お腹はもう何度かぐう、と音を立てている。
「食べましょうか」
ふたりで一緒に手を合わせて、食べ始めるとすぐに部長は言った。
「……うまいな」
「良かった〜味噌汁もやっと出来ましたもんね。ちゃんと作り方覚えました?」