強引部長の独占ジェラシー
「ああ。でももう必要ないな」
「どうしてですか?」
私が不思議に思って聞き返すと、部長はしれっと答えた。
「これからは川島が作ってくれるだろう?」
「な……っ」
かあ、と顔が赤くなり、一気に顔の温度が上がっていく。
「そういうところがズルいんです、部長は……っ」
狙ってないところ。今だって、違うのか?なんて素で聞き返してくるし……。
ああ、もう、好きだなあ。
きっとこの先何度も思うんだろう。
「ごちそうさま」
量が多かったかも、なんて思っていた食事はキレイに無くなっていた。
嬉しい……。
食器を片付けて、そのまま洗いものをしようとした時、部長は私の腕をくいっ、と引っ張った。
「洗い物が……」
「後で俺がやるからいい」
そう言うと、彼は私をソファーまで連れていく。そして自分が座るとそのまま私の手を引いて来た。
「わっ……!」
ぐらり、と体勢を崩した私は見事に部長の膝の上にダイブする。
「ちょ、部長……!何するんですか!」
ものすごく恥ずかしいこの体勢に耐えられなくて、慌てて立ち上がろうとすれば、部長は私の身体を拘束するかのように、後ろからぎゅっと抱きしめた。