強引部長の独占ジェラシー


「振り回すつもりじゃ……」

「そうだな、俺が勝手に焦ってただけだ」

部長の手が伸びて今度は頬に触れた。優しく肌の上をなぞりながら目を細める。

まるで愛おしいようなものを見る目に少し冷めて来た顔の熱がまた上がっていった。


一体部長はどれだけ私の顔の熱を上げれば気が済むんだろう。

しん、とした静寂が包み込む。
やがてぱちりと目が合うと、私たちはそのままキスをした。

「ん……っ」

深夜の暗がりの中、触れるだけの短いキスをする。


「部長、好きです……」

「ああ、俺もだ」


ぎゅうっと包み込まれて幸せを感じる。1点の曇りもないそれに不安なんて感じるはずもなかった。

その時まではーー。


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