強引部長の独占ジェラシー
「純夏、愛してる」
まっすぐに落とされた言葉に全てがあった。私の中に流れ込み、不安だった心を包み込んだ。
幸せが溢れ出る。それと同時に私の目からほろり、と涙が溢れて来た。
「なぜ泣いてるんだ?」
「分かんないです……っ、幸せだなって思ったら急に涙が……」
「川島は泣き虫だな」
くすっと笑いながら、私の目じりから流れる涙を指で拭う。
涙で濡れてボヤけて映った部長の顔はとても優しい顔をしていた。
「純夏」
するり、と指を絡ませて、部長は静かに尋ねる。
「抱いてもいいか……?」
周りの静けさの中、ドキドキとうるさい心臓の音だけが響く。
「抱いて……下さい……」
じっ、と見つめ合い部長がひとつ、キスをする。するとふわり、と身体を抱き抱えられて、寝室に向かった。
優しくベッドの上に私を降ろすと、部長は私を引き寄せてキスをした。
それを合図だというように、甘くて愛おしい時間はいつまでも続いた。
緊張で震える私の手を包み込み、いくつも名前を呼んで甘く、とろけそうなキスをする。
ワレモノを触るかのように、どこまでも優しく、大事に抱かれた身体は幸せに満ちていたーー。