強引部長の独占ジェラシー


「出来ましたよ」

皿をテーブルへ置き、部長が用意してくれたコーヒとシルバーセットの中心に置くと、ふたりで椅子に座り手を合わせた。


「どうですか?いつもご飯だから口に合わないかも」

「いや、そんなことない。美味しいぞ?たまにはこういうのもいいな」


私の作るものを部長はいつも残さず食べてくれた。

作る時間も食べてもらう時間も楽しくて、こんなにも幸福を感じるんだ。料理が出来て本当に良かったと思う。

食事を終えると、一緒に洗い物をしてソファへと移動した。少しゆっくりしたらもう、帰らなくてはいけないと思うと、とても寂しかった。

ほとんど無意識に見つ合い、気づけばごく自然に唇を重ねる。

触れるだけのキスは昨日のことを彷彿させてなんだか恥ずかしくなった。

お互いに照れたように笑う。

この2日間、部長と一緒にいて幸せだった。


「帰したくなくなるな」

「私も……帰りたくなくなります」

私が振り絞ったような小さな声で言うと、部長は困ったように言った。

「あんまり可愛いこと言ってくれるな、本当に帰せなくなる」

ぽんぽんと頭を撫でながら、もう一度キスを落とすと、しばらく休んでから身支度を整えた。





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