強引部長の独占ジェラシー
「送って行こう」
「ありがとうございます」
準備が出来たら家を出て、部長の車に乗り込りこむと車を発車させた。
あっという間だった。
どうしてこんなにも幸せな時間は過ぎるのが早いのだろう。
部長の車に乗るたびに部長の家から私の家までの景色の道が見慣れてく。
左手に見える小さなパン屋さん、コンビニの手前を曲がると見えてくる大きな公園、その通りを少し行くと学校が見えてきて、気付いたら私の家の前に着いていた。
「着いたぞ」
「ありがとうございます」
意外と近い距離。話しているとすぐに着いてしまうからいつも寂しい気持ちになる。
部長もそうだったらいいな……。
そう思いながら彼をみると、部長は困ったような顔して言った。
「こんなに、離したくないと思ったのは初めてだ……また明日会えるのにな、」
「本当ですね……」
私だって同じこと思ってる。部長は私に甘いキスをして頭を撫でた。
「……っん。」
だんだんと部長のその甘さにハマっていく自分がいる。
離れるのが名残惜しくて、これじゃあいつまで経っても離れられないと思った私はカチャっとシートベルトを外した。
「また、明日。遅刻するなよ」
「はい」