強引部長の独占ジェラシー
「でも、これでまた部長の欠点が無くなっちゃいましたね」
「ふっ、」
「何がおかしいんですか?」
きょとんとする川島に俺は言った。
「気付かないか?」
「えっ」
「お前が俺の欠点になったということ」
「私が?」
今度は目を丸めて、こちらを見る。
「川島のことになるとつい、余裕がなくなってしまう、それはきっと一生治らないだろう」
「もう……俊さんのバカ……」
ほんのり赤らめた頬を川島が隠す。その手にはよく似合う指輪が存在感を放っていたーー。