強引部長の独占ジェラシー
翌朝ーー。
カーテンから差し込む光に、意識をゆっくりと浮上させると、私の目の前には見慣れない部屋が広がっていた。
そうだ……昨日はあのまま部長のベッドで寝てしまったんだった。
今自分の置かれた状況を見て、我ながらすごいことをしてしまったんだと実感する。
今の頭だったら、なんとしてでも帰ってたのに……少なからずアルコールの影響はあったんだろうな。
部長の懐からするりと抜け出して、声をかける。
「部長、朝ですよ。起きて下さい~」
それでも起きないので、私は部長の身体を軽く揺った。すると、顔をしかめながら部長はゆっくりと目を覚ました。
「体調は大丈夫ですか?」
身体を起こす部長にそう尋ねると、彼はひどく不機嫌な声で言った。
「何故お前がここにいる?不法侵入で訴えるぞ」
……ひ、ヒドイ。
確かに私に非があったとは言え、これはさすがにひどくないですか?
もしかして昨日のこと、全く覚えて無かったり……?
「誤解ですよ、部長!私を家に引きずり込んだのは部長じゃないですか」
私が必死に、昨日のことを説明すると、全て聞き終わった後、部長は頭を抱えながら申し訳なさそうに謝った。
「誤解してしまってすまなかった」