強引部長の独占ジェラシー
「いえ、私のせいですから……部長は、飲むと普段からああいった感じに?」
色んな人の事、名前で呼んでいたり、誰かれ構わずベット中に引き込んだり、なんて口が裂けても言えないが、確かめるように聞いてみると、部長は頭を抱えながら言った。
「あんなに酔ったのは久しぶりだな。いつもは気をつけてるんだ。元々酒はあまり強い方じゃなくてな」
……そうだったんだ。
それなのに、私を庇って代わりに飲んでくれたんだ。本当悪いことをしたな……。
申し訳ない気持ちでいると、突然部長のお腹がぎゅるるると鳴った。
ビックリして目を見開く私に、恥ずかしそうに目線を逸らしながら「すまん」といった。
「あの、私……よければ朝ごはん作りましょうか?迷惑かけてしまったので、もしよければなんですけど……」
私の言葉に部長は意外そうな顔をして聞いてきた。
「お前料理出来るのか?」
「出来なさそうな顔をしているとはよく言われますけど、それなりに出来ますよ」
「そうか、食べてみたいな」
部長のワクワクした顔を見ながら、うなずくと、さっそくキッチンを借りて、料理を作ることにした。
まずはご飯を炊いて、冷蔵庫に僅かに残っていた卵でオムレツを作る。野菜室には色んな野菜があったので、切ってサラダに。仕上げに味噌汁を作ると私はそれをテーブルに並べた。