強引部長の独占ジェラシー
「今日のお昼とかどうかな?今日ご飯、持ってきてないなら一緒に食べない?」
「お昼?」
案の定、不満そうな顔を見せる河原君。
「飲みながら話そうよ」
「最近、あんまり体調がよくなくて……お酒控えてるんだ。時間は短いけど昼なら落ち着いて話せるし……ねっ?」
私が手を合わせて頼み込むと、河原君はしぶしぶそれを受け入れた。
河原くんが「じゃあまたお昼に」と言って立ち去ると深いため息をつく私。
すると、そこに鈴村さんがやって来た。
「熱烈なお誘い。モテるわね〜」
「いやいや、そんなんじゃないですよ……」
「河原くん、仕事出来るって言ってたしいいんじゃない?ちょっと悪いウワサはあるけど」
その悪いウワサとは女関係のことだろう。
「河原くんとは同期で仲良いだけなので……」
「そうなの?川島さんの恋バナでも聞けるかと思ったのに〜もし出来たら聞かせてよね」
鈴村さんは意味ありげな笑みを浮かべると、自分のディスクに戻っていった。
恋バナか……、出来るわけがない……。
私はすっ、とパソコンに向き直ると今日やる予定の新規ゲームの背景データを開いた。
「ん〜、どれが合うんだろう」
色んな背景を見比べてどれを設置するのがふさわしいが見る作業は目がチカチカするほど繊細な作業だ。
1日やるのはそれなりの集中力がいる。
目薬を机の隅に置きながら、私はさっそく作業にとりかかった。
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