課長は私の憧れ

翌日出社すると麻友ちゃんがいた

「おはよう、麻友ちゃん」

『あ、先輩。おはようございます』

麻友ちゃんはあれから数回小林課長と食事をしているが何の進展も無いままになっていた

でも今日の麻友ちゃんはなんか違う

「なんか良いことあったの?麻友ちゃん」

『はい。でもここでは言えないので…』

「じゃ、10時に聞くわ」

私は心の中を弾ませながら10時を待った

今日は、月曜だから週1の課内打ち合わせがある

でも何故か課長が不在だ

しばらくして部長がやってきた

『おはよう』

「おはようございます。横島部長」

我が企画営業部部長横島重徳(よこしましげのり)40歳
40歳と言う年齢ながら営業成績を役員に認められ課長を通り越してこの4月に部長へとなった
部長も、上條課長と同じように周囲の状況を把握し的確な指示を出してくれるので仕事はかなりやりやすい

『実はな、上條課長が急に熱を出して休みになった
でその代役に俺が今日は営業課を見る』

熱か…。ちょっと心配だなぁ

部長はそう宣言すると部内中央にある自席へと座った

しばらくしてから、部長が私を呼んだ

「部長お呼びですか?」

『あぁ、悪いんだけどこの資料エクセルに起こせるか?』

「やってみなきゃ何とも言えませんが…
やるだけやってみます
いつまでに提出で?」

『ゆっくりで良い…来週の月曜には』

「わかりました。」

たまにこうして資料作成を頼まれることもある

私は早速作業へと取り掛かった

そんな時外線がなった
私は手を離せないので麻友ちゃんが受けた

『先輩、課長から電話です』

「課長?私に?」

「はいもしもし、倉持ですが」

『ゴホ…倉持悪いな。
実は今日ベイモールへ届けることになってる書類が俺のとこにある。悪いんだけど、取りに来てベイモールへ持っててくれないか?』

「わかりました。部長の許可を貰ってから行きます。住所教えてください」

課長に住所を教えてもらい、私は部長へと訳を話許可を貰って課長のマンションへと向かった

もしかしたら課長は何も口にしてないかもと考え、ドラッグストアで冷えピタ、風邪薬、ゼリー、ポカリを買って届けることにした

課長のマンションは家から一駅先にあった
マンションのロビーに着くとどうやらオートロックらしく、課長の部屋へとインターホンを押した
< 9 / 30 >

この作品をシェア

pagetop