【完】1輪の花たちは
私はD組のクラスに潜入する事になっている。

隣のクラスはユリとベリーがいる。

担任の先生は、笑顔で迎えてくれた。


みんな、学生っぽくやってくれてるかな?


「D組のみなさーん!転校生がやってきましたよー!」


先生はそう言って、廊下にいる私を呼んだ。


「はじめまして、花園めぐみです。よろしくお願いします」


教室に入った私は、自己紹介をした。

精一杯の笑顔を向けて。


「女の子だ!」

「仲良くできるかな…?」

「どこの高校から来たんだろう…?」


クラスのみんなは、私に興味を持ってくれて笑顔を返してくれる。


楽しそうなクラスで良かった………。


「それじゃ、めぐみさんは……鬼咲(おにさき)さんの隣の席に座ってくださいね!」

「はいっ。わかりました」


私は言われた人の隣の席に座る。

その子は女の子で、おっとりしていそうな子だった。


「よろしくねぇ…花園さん…!」

「めぐみでいいよ!よろしくね♪」


そう!この感じ!!!

The・学校って感じ!!!

待ってました………!青春…………!!!!


「わかった…♪めぐみちゃん……♪」

「あ、下の名前聞いていい?」

「あかり…。鬼咲あかりだよ…♪」

「そっか!あかりちゃん!よろしくっ!」

「こちらこそっ……」


本当におっとりしていて、カールしてるセミロングの髪の毛がユラユラ揺れている。

か、かわいい………!!!


あ、そう言えば他のみんなは平気なのかな……?

まぁいっか!!!みんなもう17歳の高校生だ!!!大丈夫っしょー!!!!


そんな私の心配は本当にいらないくらい、皆それぞれの学校生活を送っていた事は、言うまでもない。
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