【完】1輪の花たちは









































































「たける!すみれ!!!」


ユリの名前は確かたけるだったよね…?

ベリーの名前もすみれだった気が…


「めぐみ!!!こんな所にいたら危ないよ!!!」

「離れて!」


そう言われた直後にバケツが私の頭上を通った。


「わぁっ!」


反射的にしゃがみ込む。


「はぁん?女がいるぞ〜アヒャヒャ!!」


1年に馬鹿にされる。


「こんな所にいちゃ行けないぜ?ねぇちゃん?」

「俺らと遊ぶか〜???」


1年の1人が私に触ろうとする。


「その汚い手でめぐみに触んないでくれる?」


ベリーが腕を掴んでニッコリという。


「めぐみには指1本触れさせないよ!!!」


ユリが私の前に立って言う。


「お嬢様かよぉー!!!!こんな所に出てきちゃ行けないぜ????アヒャヒャ!!!」


少し、イライラしてきた。


「言っとくけど、君たちの為に言ってるんだよ?あんまりめぐみに喧嘩売ると………」


ベリーがそこまで言うと、ちらっと私に視線を向けた。


「おっと〜いけない」


私の顔を見たベリーは、私から離れた。

それを見たユリも、離れる。


「王子様から見捨てられたぜお嬢さまぁー?????」


なんか、見下された気分。

良い心地がしない。


「あの、私一応先輩なんですけど……」

「だぁかぁらぁ〜????」

「あんまりそういう口きいてると痛い目に……」

「だぁかぁらぁ〜〜??????」


ダメだ……。

話を聞いてくれない。


「あの、だから……」

「良い子ちゃんぶってんじゃねーぞ!!!この野郎!!!!」


行きなり1年の1人が私に襲いかかってきた。

私はそれをかわす。

勢いがありすぎたのか、1年の子はそのままよろめいて壁にぶつかった。


「てめぇ………!!!」 

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