【完】1輪の花たちは
ユリこと、たけるは野球部に入ったもよう。


「俺と言ったらバット!!!!バットと言ったら野球!!!!!野球と言ったら俺!!!!!」


と意味不明なことを言っていた。






























私が見ていて気になったのは、部活以外でもバットを持ち歩いてる事。

担いでいるのも怖いが、ユリは何故か引きずっている。

カランカラン音を立てて歩いているため、後輩はもちろん、先輩から絡まれることは無い。


理由?もちろん、怖いからだ。


「バットは俺の相棒だから!!!!」


と言って、離す気はないらしい。

それのせいか、学校ではバットを持った悪魔と言われている。


初めは先生たちも注意していたが


「なんでー!?生徒手帳にはバットを持ち歩くなって書いてなかったよー!?!?!?え!?周りに迷惑がかかる!?まじで!?でも、俺持ってるだけで振り回してないよ!?だから、迷惑じゃない!!!!!だから、へいき!!!!!いえーい!!!」


と言われ、それ以上言い返せなかったため先生たちも諦めた。


もちろん、ユリは天使の顔をしているから、女子からはモテている。


この前ベリーに


「ねーねー!こんなのもらったー!」

「あ、手作りクッキーじゃん!良かったね♪たける♪」

「あとねあとね!?手紙も貰ったんだけどー!!!好きですってだけ書いてあったんだよねー!!!特に大事な用事じゃないみたいだったから捨てちゃった!!」

「え…」


と話しているのを見た。


きっと捨てた事について悪気はない。

ユリは、学校でもどこか抜けている。
< 149 / 183 >

この作品をシェア

pagetop