【完】1輪の花たちは













































そして、廊下に出た私たち。


「…………話って?」

「うん。実は俺たちも同じことを聞かれたんだ」

「うん…」

「僕たちもスノーと同じ反応だったよ」

「俺は小学校入る前に親分に拾われたんだ。だから、ここでの常識は表社会に通じない。俺は外に出ても生きていけないんだ」

「僕も同じだよ。小学校に通ってる途中で入っちゃったから多少の事は分かってもうまく理解できないし、喧嘩沙汰になったら力加減がうまくできなくて下手したら犯罪者になりかねないからね」

「それはユリも同じ。ユリは元々自分から進んで入ってきたから今更戻ろうなんて思ってないらしいけどね」


アジサとベリーはそう話してくれた。


「他の2人はボスと同じで小さい時からここに居るし、実力は僕たちよりもはるかに上だからそういう選択肢は無かったっぽいしね」


2人はそこまで言うと、顔を見合わせ、こう言った。


「僕たちはスノーにこれ以上危ない目には合わせたくないんだ。だから………嫌だけど………元の世界に戻って欲しいと思ってる………」

「この気持ちはみんな同じ……スノーはまだまだ経験も浅いから取り返しがつくんだよ…」

「この事を視野に入れといてくれたら………嬉しいんだけど…」


そんな事を思っていたのか……


「うん…分かったよ。もうちょっと真剣に、考えてみるね」

「「ありがとう…♪」」

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