【完】1輪の花たちは
「あれ、紙が落ちてる…」
いつの間にか、床に紙が落ちていた。
それを拾って見てみる。
「…………みんならしいな……こちらこそありがとう………」
その紙を見て私はそうこぼした。
ガタタンッ!!!!!
突然、ベランダから音が聞こえた。
「なに……?」
気になって外に出てみる。
「あれ……誰もいない…?」
ベランダには誰もいなかった。
「にしても……日当たり良すぎ…」
ベランダの手すりに体を預ける。
ふと、下を見てみると…………
「………油売ってたら、取り引きに間にあわないぞー………………なんつって……」
あれ以来、皆の姿を見ることはなく、本当に縁は切れたんだと思った。