【完】1輪の花たちは
「ちょちょちょちょちょ!?ちょっと待って!何ここ!?」
「何って、俺の部屋」
「い、いや!それは分かるけど!」
男子の部屋ってもうちょっと
こう、机とベットがあって、本棚も端にちょこんとあって、壁なんかには尊敬する選手のユニホームなんかが飾ってある。
そんなイメージだった。
「なんで、獣の頭があるの!?どっかの豪邸かっ!!!てか、なにこの武器の量!?爆弾とかおいてあるよ!?ここで寝てるの!?」
そう。アジサの部屋は、私のイメージしていた部屋とは、かけ離れすぎていた。
「てか、ベットどこ!?」
「お前って案外、うるさいんだな」
そう言って、部屋の中を歩く。
「うっ………」
誰のせいでうるさいと思ってんのよ…。普通の部屋だったらこんなにうるさくなんなかったっつーの!
「まぁ、座れば?」
そう言って、部屋の真ん中らへんに置いてある武器なんかをテキトーにどかすと、机と椅子が出現してきた。
「あ、失礼します………」
「お茶とか用意できないけど。お菓子なら…。なにがいい?」
「え?じゃあ、チョコ…お願いしますっ」
すると、部屋の奥からお菓子が置いてある棚が出現した。
もしかすると、武器とか無くせば案外普通の部屋?
「はいよ」
無造作に置かれたお菓子の箱。
よーく見てみると、定期的に買っているようだった。
「お菓子、好きなの?」
「ふつー」
ぜっっっったいに嘘だ。
好きじゃなかったらお菓子専用の棚とか存在しねーわっ!
心の中でツッコみながら、お菓子を頬張る。
「うまっ……♪」
「そのチョコ、イタリヤの高級チョコ」
「ヴッ………。。。」
今なんて!?
「イタリヤ…?高級…?チョコ!?」
「うん」
何者だこいつ……………。
「それで?」
「へ?」
「なんか、質問は?」