【完】1輪の花たちは
「潰されたら、どうなるの?」
「潰されるって事は、僕たちは殺されるって事だよ」
「え……」
「でも安心して♪何回も潰されそうになったけど、実際みんな居るしね♪人数が少ないから甘く見られる事が多いけど、1人ひとりの実力は高いから♪♪♪」
とりあえず、このファミリーは、ヤバイって事は分かった。うん。それだけで充分だよね?
「てことで、しばらくは僕の調べものを手伝ってもらうよ♪よろしくね♪僕の可愛い妹ちゃん♡」
「う、うんっ!よろしくね♪お兄さん♡」
調べものを手伝うってどういう事だ?
メモを取れとか、そういう?
でも、アジサからは証拠が残るからメモは取るなって言われたし…………
一体どうしろと?
「じゃあさっそく。集中したいから、カフェイン多めのコーヒーを買ってきて♪あと、お菓子をアジサから貰ってきてくれる?それと、ボスに今まで話した事を報告しに行って。あ、これは気が向いたらでいいけど、フキに誕生日プレゼント、渡しといてね♪プレゼントはたぶんそこら辺に置いてあるからよろしく♪♪♪」
は?
今なんて?
聞く限りでは、私、パシられた気がする。
「ご、ごめん。確認していい?」
「いいよ?確認は大事だしね♪」
「カフェイン多めのコーヒー1つ」
「正解♪」
「アジサからお菓子を貰ってくる」
「うん♪ベリーからって言えば詰め合わせのものをくれるから♪」
「ボスに報告?」
「そーそー。相手は潰しにかかってくるって1言言えばいいよ」
「フキに誕生日プレゼントを渡せと?」
「うん!今日誕生日だから。ファミリーの誕生日は祝わないとね♪」
「……………ちなみに、私の誕生日は」
「9月3日。まかせてよ♪」
ダメだ。完全にパシられてる。
「て事だから、日が落ちないうちによろしくね♪」