【完】1輪の花たちは
「ただいま………」

「おー。おかえりフキ」

「ただいま、ボス……」


帰ってきた!私は思わず立ち上がる


「ん?あぁ。スノーもいたんだ……」


なんか、テンション低くない?


「どうした?フキ?元気がないぞ?」

「ムスカぁー!聞いてよ!限定品の特典付きCDを予約してたのに、なんかの手違いで無かったんだ!もう………これなら死んだほうがマシだ……」


そういうとフキは、その場で座り込む。


「うわっ!邪魔だね!」


部屋に入ろうとしたユリが迷惑そうに叫ぶ。


「なにこれ……人間?」


その後ろにいるアジサが冷たい1言を放つ。


「あ、あの……?」


なんだか可哀想に見えてきたわたし。


「なに…?」


声だけが返ってくる


「その……元気出して?」

「ほら〜心配されてるぞ〜?」

「うるせぇ黙れボス………」


とても機嫌が悪いようだ。

いつも敬語で言葉遣いが正しいフキ。

こんな姿始めてみた………


「あの………これ、ベリーからの誕生日プレゼント。こんな時に渡すのもなんだけど……これで少しは元気になってくれたらいいな?」


そう言い、私は袋を渡した。

別に私が選んで買ったものではないけど、少しでもこれで元気になってくれたらと思う。


「あぁ……ありがとう」


そう言って一応は受け取ってくれた。


「なになに!?なか何入ってるの!?」

「ベリーの事だから、フキが喜んでくれるやつじゃないのか?」

「ガラクタとか」

「なんだなんだ?俺も気になる〜」


みんな、思い思いの事を言いながら、フキが開けるのを見守る。


「なんだろう……?」


みんなが見守る中、中から出てきたのは………。
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