【完】1輪の花たちは

よく見ると、ムスカとフキも参戦している。

ボスは、見当たらない。


「ボスはどこ……?」


私は周りを見渡したが、どこにも居なかった。


ベリーが言うには、

ボスは大事な時こそ、どっかに行っているらしい。

どこにいるかは、司令塔の僕にも分からない。

そう言ってたっけ……?
















「アジサ!!!!」


突然、ユリの声が聞こえた。


「おいアジサ!!フキ!アジサを!」


ムスカが、フキに何かを言っている。


「っ……!怪我してる……!」


そう。アジサは怪我をしていた。

頭から沢山の血が流れている。


「…………」


気持ち悪くなってきた…。

よく見ると、みんな怪我をしている。



みんながアジサに気を取られている時

鈍い音がした。


カラン…………


ユリの持っていたバットが床に落ちる。

そのままユリは倒れてしまった。


フキも、腕に穴が開いている。

撃たれたのだろうか。辛そう……………


ムスカも限界なようでフラフラしている。


「おやおや?そこまでかい?お前ら??」


どうやら、相手のボスらしい。

ものすごいオーラを放っている。


「ダリアのファミリーもそこそこだね?」


ダリア………確かボスのニックネーム……


「ここで死んでもらうよ?お前たち?」


血の匂いでフラフラしてきた。

みんなはぐったりとしている。

ボスはいない。

ベリーからの応答もない。

ここには、私しかいない。
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