【完】1輪の花たちは
「よいしょー!」
俺はいつも通り、任務をこなしてた。
「最後はこの部屋かぁ……」
この部屋は、静かすぎて誰もいないと思ってた。
ガタン
「!?………だれっ!誰なの!?」
俺は物音がした方へ歩み寄った。
「あ……い、いやっ!やめてっ!」
「あ……」
そこには、ずっと会いたくて会いたくて仕方の無かった子がいた。
「…………あ……もしかして………………………たける…くん?」
「あ………う、うん………!そうだよ!俺だよ!どうしてここに?逃げないと………!殺されちゃうよ………!!!」
俺はその子を逃がしたかった。
逃がすのが無理でも、せめて生かせたかった。
でも…………そんなのは無理だった。