眼鏡を外した、その先で。
開けてみると思った通り、上品なデザインの、ダイヤの指環が入っていた。
……これ持って、プロポーズに行くんだ。
いいな、これをもらえる人は。
思わず手に取った指環を床にたたきつけようとして……できなかった。
指環をなくして、愛されないどころか軽蔑までされるなんて耐えられない。
ケースに戻しかけて……つい、自分の左手薬指に嵌めてみた。
……私にサイズ、ぴったり。
デザインだって私に似合ってる。
どんな女に渡すのか知らないが、……私の方がきっと似合ってるのに。
視界が滲んで止まったはずの涙がまた、ぽたぽたと落ちてくる。
ああもう、ほんと最悪だ。
早く泣き止まなきゃ。
ちゃんと笑って、高原にお祝いを云うんだから。
気持ちが落ち着き、指環を外す。
指環は私の指から……外れない。
それはきっちりと私の指に嵌まり、関節を抜けないのだ。
……嘘でしょ!?
焦ったところで指環は抜けない。
……これ持って、プロポーズに行くんだ。
いいな、これをもらえる人は。
思わず手に取った指環を床にたたきつけようとして……できなかった。
指環をなくして、愛されないどころか軽蔑までされるなんて耐えられない。
ケースに戻しかけて……つい、自分の左手薬指に嵌めてみた。
……私にサイズ、ぴったり。
デザインだって私に似合ってる。
どんな女に渡すのか知らないが、……私の方がきっと似合ってるのに。
視界が滲んで止まったはずの涙がまた、ぽたぽたと落ちてくる。
ああもう、ほんと最悪だ。
早く泣き止まなきゃ。
ちゃんと笑って、高原にお祝いを云うんだから。
気持ちが落ち着き、指環を外す。
指環は私の指から……外れない。
それはきっちりと私の指に嵌まり、関節を抜けないのだ。
……嘘でしょ!?
焦ったところで指環は抜けない。