守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
***1週間後***
空港の椅子で1人で座っていれば聞き慣れた声が耳に入る。
「花蓮」
「拓海先輩!」
「待たせて悪い」
搭乗手続きを終えた先輩はこちらへと駆け寄ってくる。
この1週間、ずっと一緒だった先輩。
その理由は、最後のお願いにある。
先輩が私に出した”お願い”は、先輩が旅立つまでの時間を一緒に過ごす、ことだった。
今までの離れていた時間を埋めるような、濃密な時間だった。
「いえ……寂しくなりますね……」
「……そんな顔してると、無理矢理連れてくぞ」
「え!?」
「……冗談だよ、半分は」
「半分って……」
クスクスと笑っていれば先輩は何故か黙ったまま私を見ていた。
特に何を喋るわけでも無く。
空港の椅子で1人で座っていれば聞き慣れた声が耳に入る。
「花蓮」
「拓海先輩!」
「待たせて悪い」
搭乗手続きを終えた先輩はこちらへと駆け寄ってくる。
この1週間、ずっと一緒だった先輩。
その理由は、最後のお願いにある。
先輩が私に出した”お願い”は、先輩が旅立つまでの時間を一緒に過ごす、ことだった。
今までの離れていた時間を埋めるような、濃密な時間だった。
「いえ……寂しくなりますね……」
「……そんな顔してると、無理矢理連れてくぞ」
「え!?」
「……冗談だよ、半分は」
「半分って……」
クスクスと笑っていれば先輩は何故か黙ったまま私を見ていた。
特に何を喋るわけでも無く。