守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
泣きじゃくった翌日、私は大将と軽く揉めていた。


「どうしてですか!? いいじゃないですか! 働かせてください!」

「駄目だ。お前は何連勤するつもりだ!!」


揉めている内容はシフトについてだ。
別に休みたいと言っている訳じゃないからいいのに。

頑なな大将に私も負けじと言い返す。


「昨日は途中で抜けたから構いません!」

「構う事あるか! お前はココをブラック企業にするつもりか!!」


朝からリビングで言い争っていれば、部屋から出てきたチーフが不快そうに顔を歪めた。


「煩いっすよ、大将も海咲も」


ガシガシと頭を掻きながらチーフは私の隣に座った。


「っで、何の騒ぎだよ」

「……今日も仕事したいってよ」


大将は不機嫌そうに言うと顔を逸らしてしまう。
それを聞いたチーフは驚いた様に目を見開いた。
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