守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「だ、大丈夫です……お騒がせしましっ……わぁぁぁ!!」
慌てた様に立ち上がったと思ったら濡れた床で再び足を滑らせたようだ。
ビチャッと音がしたと思ったら、お茶の水溜りの中に彼は座っていた。
「何やってんだよ~山瀬(やませ)、相変わらずだな~」
彼の隣に座っていた人は呆れた顔をしながらも手を貸そうとはしなかった。
周りの皆も楽しそうに笑っている。
恐らくこれは日常茶飯事の事なのだろう。
そう思いながらカウンターから出てお客様の近くにしゃがむ。
「大丈夫ですか? これお使いください」
「あっ……ど、どうも……」
「立てますか?」
座ったままおしぼりで服を拭う山瀬というお客様。
手を差し伸べれば大袈裟に首を横に振られる。
「大丈夫です大丈夫です! ほら!」
そう言いながら立ち上がろうとした山瀬さんはまたもや水溜りに足を取られたみたいだ。
転ぶ拍子に反射的に私の手を掴んだ。
突然の事で耐えきれなかった私は山瀬さんと一緒に倒れこんでしまう。
慌てた様に立ち上がったと思ったら濡れた床で再び足を滑らせたようだ。
ビチャッと音がしたと思ったら、お茶の水溜りの中に彼は座っていた。
「何やってんだよ~山瀬(やませ)、相変わらずだな~」
彼の隣に座っていた人は呆れた顔をしながらも手を貸そうとはしなかった。
周りの皆も楽しそうに笑っている。
恐らくこれは日常茶飯事の事なのだろう。
そう思いながらカウンターから出てお客様の近くにしゃがむ。
「大丈夫ですか? これお使いください」
「あっ……ど、どうも……」
「立てますか?」
座ったままおしぼりで服を拭う山瀬というお客様。
手を差し伸べれば大袈裟に首を横に振られる。
「大丈夫です大丈夫です! ほら!」
そう言いながら立ち上がろうとした山瀬さんはまたもや水溜りに足を取られたみたいだ。
転ぶ拍子に反射的に私の手を掴んだ。
突然の事で耐えきれなかった私は山瀬さんと一緒に倒れこんでしまう。