守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「……アイツ……」

「大将?」


大将は奥を見ながら小さくタメ息を吐いた。
でもすぐにパンッと手を叩くと声を上げる。


「海咲! 仕事だ仕事!」

「はーい……」


気にはなったが仕事をしなければいけない。
渋々と頷いたが、もう1度振り返って奥に視線を向けた。


「海咲!」

「はーい!!」


大将に怒られて仕事にと戻る。
忙しく動き回っているうちに、その事は頭から消えて行った。
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