【短】僕は明日のキミが好き。
こんにちは、初めまして
月曜日。
『突然すみません。
キミが好きです』
ガヤガヤ、いつもは騒がしい教室が静まり返っている。
僕は呼び出されて、誰もいない放課後の教室に一人残っている。
相手は分かっていた。
「ごめんね。待った?」
バタバタと足音を立てて、息を切らせながら教室内に入ってくる彼女。
クラスメイトの女子で、僕の気になっていた“彼女”だ。
「全然。話ってなに?」
「うん。あのね……あの手紙、入れていたのは私なの」
「知っていたよ」
「……え?」
何も難しいことはないように言う僕に、ぽかんと口を開ける彼女。
数呼吸ののち、彼女は驚くべきことを言った。
「そっか…。知ってたんだ。でもね、入れていたのは私だけど、書いたのは私じゃなくて別の人なんだ」
「うん、そうだろうね」