【短】僕は明日のキミが好き。
だけどそんな驚愕の事実を知っても僕は態度を変えなかった。
驚いたのは、またもや彼女のほう。
僕は、ポケットから今日の手紙と、先週の月曜日の手紙を出して彼女に見せた。
「今日のは、いつも僕が見てきた字だ。可愛くて、女の子らしい。
だけど、同じ文面なのに先週のは、ただ文字を似せただけのような字だった。だから分かったんだ。
最初の日と、それからの手紙は別の人が書いたんだって」
難なく言ってのければ、彼女は少しだけ悲しそうな顔をした。
そして、語り始めた。
「私の親友がね、キミのことが好きだったの。毎日毎日、渡せもしない好きって言葉が溢れたメモを残してたみたい。
だけどその子は病気がちで、それで……死んじゃったの。ほんの1ヶ月前に。
それでね、この間親友の部屋に入った時に初めて、たくさんのメモを見つけて、このままじゃいけないって思って。
それで、想いを知ってほしくてキミに届けようと思ったの」