壁越しの舌
嫌がるてん汰をよそに、モニーサンは買い出しに出て行った。

〈てん汰〜行っておいでよ〉

ショートカットでアッシュに染めた髪がよく似合うキャシーがてん汰を促す。キャシーとは読者モデル仲間だった。私は面白くなくてやめたけど、キャシーは続けてる。

〈私も行くから行かない?〉

『蒼子さんが行くなら…』

蒼子の言葉に少し頬を赤らめながら、てん汰は小さく言った


今の時代なかなか見れない純情シーンを見れた感じだった



部屋には私とキャシーだけが残った

『シナトラ、好きだよ私』

「シナトラいいとこだよ。そういえばよくモニーサンが来たね」

『モニーサンもシナトラに興味あったみたいょ。今日テンション高いし』


モニーサンのテンションの高さはわからないけど、モニーサンもシナトラに興味を持ってくれてたと聞いて嬉しかった



30分くらいして、蒼子、てん汰、モニーサンが帰ってきた

モニーサンの手には針金と木の板が握られていた
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