【短童話】星のつくりかた
そう言ったのは、かわいらしいビー玉のようなひとみをくりくりと見ひらかせた小さな女の子でした。


「……それはあなたたちが決めるのよ?」


少女に目線をあわせて、その女の人は言いました。


「この世界を変えるのか、この世界から逃げるのか」

彼女はぼくたちを見回しました。



そんなの、決まってる。


「あきらめないさ」


そう、ぼくたちの中のだれかが言いました。



この世界にはぼくたちの家も、思い出も、みんなもいるのだから捨てるわけにはいかない。


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