【短童話】星のつくりかた
ぼくたちに星のつくりかたを教えてくれた男の子は、庭にあるブランコに座っていました。


丈夫な木にパパが白いペンキをぬってつくった、ふたり乗り用のブランコです。



キイッと小さな音をたてながらゆっくりとゆれています。



男の子は夜空を見上げます。


「何を見ているの?」


ぼくがそう聞くとかれはふわりと笑いました。

なんとなく悲しそうに見えたのは気のせいではないでしょう。


「お星さまを見てるんだ」



男の子は夜空を見上げます。


その先に見えているものはいったいなんなのだろう。



ひとみにはたくさんのお星さまをうかべたまま、ほんとうは何を見つめているのでしょう。




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