First Love〜ベランダ越しの恋〜

「昨日から付き合ってるんだ。で、今日羽美に報告しようってなって。」


私は、今更２人の気持ちに気付いた自分に腹が立った。


今まで３人でいたんだから、２人が惹かれていく事に気付けたはずなのに……


それよりも、３人でいてバカやってる事に安心して、何も行動しなかった自分が許せなかった。


友達なんだからお祝いしなきゃ


友達なんだから背中を押してあげなきゃ


里奈は友達なんだから


優人は、


ともだち…なんだから…



「……な、なんだぁ。好きだったんなら相談……してよね！うちら友達じゃん！はは。早く言ってくれれば、今日花火大会来なかったのに！私邪魔じゃん！もう。じゃ、私、先帰るね？後は２人で楽しんでね。」



「ちょ、羽美！！」



私は耐えきれず、走って逃げた。

これが、私の精一杯の強がりだった。




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