Situation~通学路…~
「えっ、そうなの?この時間じゃないでしょ?

前は、今より1時間早かったんじゃあ…。」




「それは違いますよ。この時間ですよ。毎日私

同じ時間なんですからぁ~。」




困ったように、顔を膨らます沙希は訴えを強くした。




「そうだったのかぁ~、ごめんよぉ~自分の思い込み

だったんだねぇ~。いやぁ~まいったぁ。」




玉田は観念して、手に頭をおいて、舌をだした。




「もぉ~。」




沙希もようやく笑顔になり、一緒に笑い出した。




「じゃあ、この間の続きの話でもしながら行こうかっ。」




「はい、続きの話はすっかり忘れましたけどねぇ~。」




二人とも、前より少し距離を縮めながら階段を昇り始めた。







「で、玉田さんは彼女さんいないんですかぁ~。」




沙希の声は弾んで玉田の耳に入ってくる。




階段の上から、振り落ちてくる光を




快く浴びる二人であった。

























< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

Situation~掲示板…~

総文字数/5,619

恋愛(その他)10ページ

表紙を見る
Situation~図書室…~

総文字数/3,858

恋愛(その他)7ページ

表紙を見る
Situation~バス停…~

総文字数/3,886

恋愛(その他)6ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop